アダルトチャイルドが毒親について語る意味

投稿者: | 2022-04-09

私は、機能不全家庭出身です。

健全家庭出身者は簡単に言います。
「親からされて嫌だったことを、自分はしなければいいだけ」

機能不全家庭は、そんなものじゃない。
子供にとって、家庭は世界のすべてなのに
その世界が、ゆがんでいた。

そんな世界で育つと、被虐児は認識や行動そのものがゆがんでしまうのです。

たとえば、機能不全家庭では暴力を「愛」だと教え込まれる。
結果、やっとの思いで自立できる年齢まで生き延びても、本物の愛をもって近づいてきた人を「胡散臭い」と感じて斥け、自分を見下し暴力をふるう人をパートナーに選んでしまう機能不全家庭出身者は後を絶ちません。
嫌だ、嫌だと嘆きながら、自分が育ってきた「ゆがんだ家庭」を再現してしまうのです。

健全家庭出身者は、こうも言います。
「いつまで過去に囚われているの」
「もう大人になったのだから、親が、親がと執着するのがおかしい」

残念ながら、それも的外れ。
アダルトチャイルドは、様々な暴力を受けて育ったことにより「自分の」認知がゆがんでしまっている。
これは過去ではなく、現在の問題なのです。

負の連鎖を断ち切りたいと考えるのえあれば
自分の育った環境にはどんなゆがみがあったのか。
その時に本当はどう感じていたのか。

「ゆがみ」を言葉にして、大人になった自分が子供だった頃の悲しみを受け止めて解放させていく、そんな作業が必要なのです。