仕事先や人間関係で嫌な目に遭っても
家に帰ってドアを閉めるとほっとします。
私にはそれがこの上なくうれしい。
機能不全家庭であった実家にいた頃は、家に帰った瞬間にキュッと緊張しなおし、何があっても心が動揺しないように「感情のスイッチを切る」作業をしなければなりませんでした。
毎日毎日そのような作業をしていることを意識して暮らしているわけではありません。
ヒトは過酷な状態でも長年過ごしていれば、慣れてきます。
ましてや、物心ついたときからそんな家庭に育っていれば、「家庭とはそんなもの」としか認識できません。
それ以外の家庭を知らないのですから。
自転車の漕ぎ方なんて考えなくても自転車にまたがれば左右の足を順番に漕ぎ始めるのと同じで、家に帰ったら何も考えていなくても自動的に緊張モードに切り替わる。
意識はしないけれど、精神が休まることもありません。
もちろん外出中は外出中で、外出に適した緊張モードでいるわけで
休む隙がありません。